農福連携といってもその作業や作物は季節によってさまざま。
施設の人たちが実際にどんな作業をしているのか
イチゴ、シイタケを例に詳しく紹介します。
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ビニールハウスの組みたてや、果肉を守るための畝へのクッション材張りなど、1年を通してさまざまな準備や管理が必要なイチゴ栽培。人手のいる整備も福祉施設と積極的に連携し、最適な環境を作っていきます。
その年の収穫が終わると、来シーズンの苗の準備がスタート。大切に育てた親苗からランナー(小苗)を受け、専用ポットで苗の数を増やしていきます。ランナー切り離しや仮植、追肥など細かな作業も連携。
厳しい暑さの中での定植作業。消毒や肥料を施し土壌が整えられた畝へ、いよいよ苗を植えつけ。定植後は根がしっかりと張り株が大きくなるまで、水やりや温度管理など、気の抜けない手入れや管理が続きます。
病気の原因や生育の妨げになる古い葉、余分な葉や花芽を手作業でていねいに取り除き、強く立派な苗へと成長させます。花が咲きはじめたらミツバチたちの出番。花から花へと忙しく交配に飛び回ります。
真っ赤なイチゴが華やかに並び合う収穫期。毎朝色づきを確認し、デリケートなイチゴをやさしく摘み取ります。収穫後は一粒ずつていねいにパック詰め。愛情が込められたイチゴは艶やかで甘さも香りも格別です。
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届いた菌床をたっぷりの水に漬け吸水します。シイタケは刺激を受けることで発芽が促進されるので、冷たい水に触れることで発芽しやすくなります。浸水した後は、直射日光の当たらないハウス内に設置します。
シイタケの適温は25~27℃。温度調節を行いながら、菌床が乾いたら水をかけるなど湿度も保ちつつ、カビ対策やキノコバエという害虫の駆除など、シイタケが元気に育つ環境を整えることに気を配ります。
大切に育てられたシイタケが収穫の時期を迎えます。食べごろに育ったものを見極め、ひとつずつ手作業で収穫します。一度収穫した菌床は少し休ませ再び浸水させることで、再度収穫することができます。
収穫したシイタケは、きれいに整え作業所で梱包し、直売場やスーパーなどの販売スペースに並びます。飛山の里では、直接買いに来る近所の方にも販売しています。地域の方も待っている旬の味わいなのです。